徳島県に縁のある人と団体を対象に、県の魅力を発信するための優れたデジタルコンテンツを表彰する「ICT(愛して)とくしま大賞」。8回目となる同賞の「とくしま産業振興機構賞」を、美波町のサテライトオフィス企業・株式会社イーツリーズ・ジャパンと同社で昨夏よりインターン生として学んでいる阿南高専の学生の作品「リアクティブ型バーチャルツアーシステム」が受賞しました。
地域のPR動画とフィットネスマシンを組み合わせたこの作品は、加速度センサーが取り付けられたペダルを漕ぐことで、モニターに映し出された映像が進み、地域のおすすめポイントを散策体験できるシステム。
マシンの持ち手部分にはコントローラーがあり、ユーザーが興味のある方向に進んだり、目線を変えたりすることができます。動画内には各スポットの解説文がちりばめられていて、実際に探索しているようなリアルな体験ができそうです。
ユーザーが自発的に動画を動かすことで、“見るだけ”になりがちな地域のPR動画をゲーム感覚で“体験できる”本作品。ユーザーに地域の魅力を強くイメージさせ、実際にその場所へ訪問する動機付けが狙いで、動画を作ったけれど、うまくPRに活かせていない自治体の一助になることが期待されます。
阿南高専の学生は昨夏から、株式会社イーツリーズ・ジャパンの船田社長の下で学びながら、同社の様々なシステム運用をサポート。受賞した作品は、1月20日の千羽海崖トレイルランニングで初お披露目されました。
地域を担う若者が、サテライトオフィス企業から学び、地域の困りごとを解決する。企業と地元の人との良い関係が築けていると感じます。企業が何かを「してあげる」ではなく、企業と地域の人が「一緒に取り組む」形が、地域を起こすためのキーワードではないでしょうか。