【セミナーレポート】勝浦町「農業用ドローン活用セミナー」が開催されました!

令和2年11月18日(水)に勝浦町の「かんきつテラス徳島」にて、「農業用ドローン活用セミナー」が開催されました!

本セミナーは、農業者の高齢化や人手不足などといった地域課題を解決するためのきっかけとするため、「勝浦町アグリイノベーション創出事業」として開催されました。なお、本事業は「徳島県地域イノベーション集積拠点創出事業補助金」の採択を受けて行われています。

・・・『徳島県地域イノベーション集積拠点創出事業補助金』とは・・・
本事業は、サテライトオフィスの集積やコワーキングスペースの整備を通じて、イノベーション人材の集積を目指すことにより、研究開発やビジネス創出を促し、地域への成果還元を目指す市町村に対する取組を支援することを目的としています

今回のセミナーの会場に選ばれた「かんきつテラス徳島」のご紹介と、セミナーの概要をレポートします!

 

【会場のご紹介】

 <かんきつテラス徳島>

勝浦町に立地するリタイアインフラである「旧徳島県果樹研究所」を活用し、「人材の育成」「新たな交流の創出」「地域活力の向上」の3つの機能を備えた、かんきつを核とした農村地域の更なる活性化を図る拠点として2020年8月にオープンしました。

・「徳島かんきつアカデミー」専用の講義室や実験室など、充実した研修環境による「かんきつ人材の育成」

・イベント開催やフィールドワーク活動による「新たな交流の創出」

・地元・勝浦町の特産物を活かした新たな加工品開発や、お試しサテライトオフィスにおける民間事業者の誘致による「地域活力の向上」

現在、民間企業が入居できるサテライトオフィススペースも整備中です!ご興味のある方は、是非下記までお問い合わせください。

 

<お問い合わせ先>
〒771-4301徳島県勝浦郡勝浦町大字沼江字中筋11-12 
徳島県立農林水産総合技術支援センター
農業大学校(勝浦) かんきつ人材育成・交流担当  TEL:0885-42-2545  FAX:0885-42-2574

 

【セミナーレポート】

 

今回のセミナーには、勝浦町内のみかん農家、町内にある高校で農業を学ぶ生徒、教師、自治体職員など、職員を含めて19名の方が参加されました。

合計2時間のセミナーの前半は、大信産業株式会社 営業企画部事業企画室長 田中 敏章 様より「ドローンによる柑橘防除と将来の可能性について」講義です。

広島県尾道市に本社を構える大信産業株式会社は、農薬、肥料、農業資材のほか、農業に関する様々な技術を提供する会社です。

水稲・畑作等の現場において、病害虫防除などに機動性が高く細やかな作業が可能である無人ヘリコプターが薬剤空中散布の主力手段となっていますが、ここ数年で無人ヘリコプターに比べ安価で操縦が容易なドローンを現場へ導入する大型農家・農業法人が急速に増えています。

ただし、平坦で障害物が少ない水田ではドローンのマニュアル操縦が比較的容易ですが、山の傾斜地の場合マニュアル操縦は難しく、従来のドローンによる柑橘類の防除は難しかったそう。

そこに今回のセミナーで実演もされる「DJI社製 Agras T20」が登場し、事前の測量マッピングと自律飛行の合わせ技によって、傾斜地のような様々な地形でも作業ができるようになりました。

3年前からドローン防除の実証実験を重ね、いずれも慣行的な方法に比べ同等かそれ以上の成果を挙げ非常に期待されている一方で、ドローンで散布できる農薬の登録数にまだ限りがあるといった課題があるそうです。しかしそれはドローン防除がより普及していくことで、農薬メーカーも売上の見込みがたち、登録数も増えていくだろうというお話もありました。

大信産業株式会社では実証実験を基に、今後は本格運用に向けてJA等と協力して柑橘の請負防除体制を確立する計画だそうです。

参加者からは「事前の測量マッピングの精度が大切だと感じた。実際のほ場は複雑な地形なことも多いが、正確に測量できるのか?」という質問も。「測量時に高低差が出ないよう、範囲を分けて測量して合成するなどして作成する。しかし、対象果樹の間に関係のない樹木や竹などが生えていると、測量の妨げになるため、できるだけ現地を整備してドローンにとっての障害物を取り除いていくことは必要。」といった回答がなされていました。

 

セミナーの後半では、隣接するほ場でドローン防除の実演に移動。

2m×2m以上ある農業用ドローン「DJI社製 Agras T20」の姿に、参加者の皆さんからも驚嘆の声が漏れました。

しかしプロペラは折りたたむことができ、ワンボックスカーに載せることもできます。

「Phantom 4RTK」というドローンで事前に測量マッピングをしており、それに設定した自動飛行ルートをT20が飛行し、薬剤の代わりに水を散布しました。

あっという間に散布が終わり、あらかじめ感水紙を設置していた対象樹を見てみると、確かに散布が確認できました。

葉が濡れるほどではないものの、十分防除効果を発揮する量だそうです。

 

農家さんの高齢化が進む中、暑い夏場に急傾斜地での手作業での防除作業は非常に過酷なものとなっています。

今はまだ全ての防除作業をドローンに切り替えられなくても、年に数回行う薬剤散布のうち特に過酷な時期の1回や、豪雨の影響で早急に防除を行わなくてはならない時に使用するだけでも、非常に人の助けになる先進技術だと感じました。

徳島の山間部で農業用ドローンが活躍する風景が見られる日も近いかもしれません。

参加者の方の熱量も高く、至るところで質疑応答が交わされ、非常に活発なセミナーとなりました。

講師の皆様、参加者の皆様、ありがとうございました!

【開催概要】

1.日時  令和2年11月18日(水)13:30~15:30 

2.対象  勝浦町内の青年農業者またはスマート農業に関心のある方 

3.内容 テーマ「ドローンによる柑橘防除と将来の可能性について」

    講 師  大信産業株式会社 営業企画部事業企画室長 田中 敏章 氏

4.日程

13:30~14:20 講習会

 講習会「ドローンによる柑橘防除と将来の可能性について」(質疑応答含む)

⇒現地ほ場へ移動

14:30~15:50 実演

 使用ドローン:DJI社製 AGRAS T20及びPhantm4RTK

14:30~14:40 機体の説明

14:40~15:10  Phantm4RTKによるほ場の3D画像撮影及び画像上に設定した自動飛行ルートによるT20の飛行

15:10~15:30  対象樹に予め感水紙を設置し、付着状況を調査

5.主催  勝浦町企画交流課